今回は、「基本情報技術者試験とはどのような試験なのか」、「合格に向けた勉強方法」について解説していきます。
基本情報技術者試験は、IT企業従事者でも馴染みのない用語や計算問題も出題されるため、文系出身者にとってはハードルが高いと感じるかもしれません。
しかしそのような方でも勉強と準備をしっかり行えば、独学でも基本情報技術者試験に合格することは可能です。
それでは早速、見ていきましょう!
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基本情報技術者試験とは?
基本情報技術者試験とは、経済産業大臣が行う国家資格の1つです。
基本情報技術者試験の試験概要
受験料 | 5,700円(税込み) |
受験資格 | 誰でも受験可能 |
申込み方法 | 申込み期限内に情報処理推進機構のホームページから申込み |
試験日程 | 毎年4月・10月の第3日曜日(※) |
注意ポイント
※令和2年度からは上期と下期に定められた期間に受験するCBT方式となりました。(2021年上期の試験日程は午前試験が2021年5月1日~6月22日、午後試験が2021年5月1日~6月27日。)
試験内容
基本情報技術者試験は、以下の分野に関する問題が出題されます。
基本情報技術者の主な試験分野
- コンピュータシステム
- システム開発と運用
- ネットワーク
- データベース
- セキュリティと標準化
- 情報化と経営
テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系に分かれ、多くがIT知識を問われる問題です。
しかし、マネジメント系やストラテジ系の問題についてはIT知識がなくても解ける内容も多く出題されます。
試験形式
基本情報技術者試験は午前試験と午後試験に分かれており、両方の試験に合格する必要があります。
基本情報技術者試験の試験形式
午前試験 | 午後試験 | |
試験時間 | 150分 | 150分 |
問題形式 | 四択問題 | 多肢選択式 |
問題数 | 80問 | 5問解答 |
合格基準点 | 60点(1問あたり1.25点) | 60点 |
合格基準点
基本情報技術者試験の合格基準点は、午前・午後試験ともに60点です。
午前試験は問題数が80問なので、48問以上正解する必要があります。(1問あたり1.25点)
午後試験については選択した問題によって配点が異なり、配点は公開されません。
試験の難易度
基本情報技術者試験は、情報技術者試験の試験区分において「レベル2」と位置づけられています。
ITパスポート試験は「レベル1」、応用情報技術者試験は「レベル3」なので、基本情報の難易度はITパスポートと応用情報の中間です。
基本情報技術者試験は、出題される問題の量が多く範囲が広いため、モチベーションの持続が難しく、途中で挫折した当日欠席者がかなり多いです。
そのため勉強時間を確保できて、モチベーションを高く保ち続けられる方にとっては「レベル2」ですが、人によっては「レベル3」に感じる方もいるかもしれません。
▼ITパスポート試験との違いについてはこちらから
試験の合格率
令和元年秋試験における基本情報技術者試験の合格率は、28.5%でした。
勤務先がIT系企業の合格率が28.1%であるのに対し、非IT系企業の合格率が34.4%と非IT系企業の合格率が高いです。
基本情報技術者試験の勉強方法
基本情報技術者試験の勉強法は、とにかく多くの過去問を解くことです。
下では基本情報技術者試験の勉強法について、IT初心者の方、午前・午後試験対策に分けてそれぞれ解説していきます。
▼こちらの記事も参考に
基本情報技術者試験の過去問を何年分解けばいいの?【結論:4年分です】
続きを見る
IT初心者の方へ向けた勉強法
まず初心者の方は、参考書を2~3周ほど読んで内容を理解してから午前試験の勉強を始めましょう。
▼おすすめの参考書
定番のベストセラーで解説はイラスト付きで分かりやすく、初心者はまず読むべき一冊となります。
午前試験の勉強法
午前試験の勉強法は、とにかく過去問を解くことです。
何度も解くと同じ問題や類似問題が多いことに気づき、量をこなしていくことで得点率も高まっていきます。
ここでポイントとなるのは、苦手な問題を後回しにすることです。
基本情報技術者試験に合格するために満点を取る必要はないので、確実に得点できる得意分野を広げていくことに注力しましょう。
▼午前試験対策におすすめの参考書
問題の出題率が掲載され、試験によく出る問題が分かります。
電子版の単語帳もあるためスキマ時間で勉強できたり、予想問題で実力試しが可能です。
※ちなみに基本情報技術者試験の勉強サイト、基本情報技術者試験ドットコムでは過去問がほとんど全て掲載されています。
午後試験の勉強法
午後試験の勉強法は、まずどの分野の問題を解くのか決めたうえで問題形式に慣れることが大事です。
午後試験は必須問題が2問ありますが、その他3問は好きな分野の問題を選ぶことができるので得意分野に絞って効率よく勉強しましょう。
また午後試験の問題形式は長文問題で、前後の文脈から解答できる問題も多く出題されます。
ただしソフトウェア開発の問題については午前試験で問われることが少ないので、午後試験用に勉強する必要があります。
▼午後試験対策におすすめの参考書
分野別に分かれており、解説も詳細で分かりやすい構成となっています。
▼参考書選びはこちらの記事も参考に
【2021年版】 基本情報技術者午後試験にオススメな参考書8冊を厳選
続きを見る
試験に合格するための勉強時間とスケジュール
基本情報技術者試験に合格するための勉強時間は、多少のIT知識を持っている方であれば50時間だと考えます。
一方でIT知識がないIT初心者の方であれば、合格まで100時間以上は必要になるでしょう。
下では合格までのスケジュール例についてご紹介しますので、参考にしてください。
IT初心者の方
午前試験対策
- 試験3~4ヶ月前:参考書を読んでITの知識を身につける
- 試験2ヶ月前:得点を意識せず過去問を解く
- 試験1ヶ月前:60%の正解率になるよう意識して過去問を解く
- 試験2週間前:70%の正解率になるよう意識して過去問を解く
- 試験1日前:一番新しい過去問で午前試験を解く
午後試験対策
- 試験1ヶ月前:1日1問午後試験の過去問を解く
- 試験2週間前:1日1回分の過去問を通しで解く
- 試験1日前:一番新しい過去問で午後試験を解く
初心者の方はまずIT用語を覚えたりと、ITへの苦手意識をなくす作業が必要です。
そのため過去問をいきなり解くのではなく、1~2ヶ月間は参考書を読んで基礎知識を身につけると良いでしょう。
IT知識がある方
午前試験対策
- 試験2ヶ月前:得点を意識せず過去問を解く
- 試験1ヶ月前:60%の正解率になるよう意識して過去問を解く
- 試験2週間前:70%の正解率になるよう意識して過去問を解く
- 試験1日前:一番新しい過去問で午前試験を解く
午後試験対策
- 試験1ヶ月前:1日1問午後試験の過去問を解く
- 試験2週間前:1日1回分の過去問を通しで解く
- 試験1日前:一番新しい過去問で午後試験を解く
ポイントとしては試験1ヶ月前までは得点を意識せず、過去問の解答を暗記するくらいたくさん解くことです。
試験1ヶ月前になったら、得点を意識して勉強に取り組みましょう。
まとめ
今回は、「基本情報技術者試験とはどのような試験なのか」、「合格に向けた勉強方法」について解説していきました。
合格のためにはスキマ時間を見つけて、1問でも多く過去問を解くことが大切になります。
まずは無料でお試し学習!
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以上、最後までご覧いただきありがとうございました。